へんぺんメモ

つぶやき程度に更新中。 管理人・仲川麻子(麻吉)のメモ。ただの日記。たまにお知らせも載ります。

2014心に残ったものいくつか

今年は漫画関係以外ではあまり本を読まなかった。


ひだりききの機械―歌集

ひだりききの機械―歌集

歌集。去年は新詠短歌シリーズの刊行もあって10冊前後歌集を買ったのだけど、今年は2冊しか買わなかった。SFっぽい歌が多くて非常にキャッチー。若い人の歌ってワープア世代の実感という時代性・世代でひとくくりにされがちだし、それで納得されがちな面もあると思うんだけど、決してそれだけでなく胸に迫る物がある!とあらためて思いました。モチーフも感情もバラエティに富んでいて、広がりと深みがあって本当に好きな歌集です。
あと、こういう読み方はあんまりよくないというか、著者には申し訳ないんだけど、本当に落ち込んでべろんべろんに酔った夜(普段はあまり飲まないんですが)に布団で読んで泣いて、翌朝「あー生きよ」と思いました……それとは関係なくいい歌集です。


短編集。作業の合間にブラッドベリをけっこう読んでました。『覚えているかい?おれのこと』という一篇がすごくよい。さして親しいわけでもない他人とのやり取りが忘れがたいものになる瞬間が気持ちいい。


生きる歓び (中公文庫)

生きる歓び (中公文庫)

世界がとてつもなく遠く感じられるときに繰り返し読む本。昔はそういう本が漫画だったりしたんだけど、今は大体漫画のことで落ち込んでるので……。短いんだけど、著者の本で一番好きです。同著者の「書きあぐねている人のための小説入門」にも、まだ自分は何もなしえていないのだから勘違いせんようにと思いつつ、勝手にすごく励まされました。


裏山の奇人: 野にたゆたう博物学 (フィールドの生物学)

裏山の奇人: 野にたゆたう博物学 (フィールドの生物学)

一応漫画関係で読んだというか、どこの図書館にも一向に入らないので「漫画の参考に買うんだよ…」と自分に言い訳しながら買いました。著者の生き様に痺れる。