2020心に残った本いくつか
コロナ禍で図書館から足が遠のき、全体の読書量は減り、電子書籍購入率が上がった一年だった。
近年、韓国をはじめとする東アジア諸国の小説やジェンダーを取り扱った小説が多く発刊されるようになって、自分も今年はそういうものを読む機会が多かった。韓国、台湾の小説はわりと近隣諸国の文化、人種が登場することも多くて、当たり前だけど地理的にも文化的にも兄弟的な関係なのだなと読んでて感じる。
www.chikumashobo.co.jp子供を対象とした実験を紹介しながら、言語獲得のプロセスをひもとく。小さい子供がいる方、語学学習をしてる方はより一層おもしろく感じるのでは。
www.kyoto-up.or.jp表題の通り、中国ジェンダー史研究を概観できる。とても誠実。ところで、一時期、中国王朝について調べごとをしてたけど、京大の論文のwebヒット率が高かった。自分が見た範囲では、論文は最近のものでもほぼ旧漢字表記だったが、この界隈のルールなのだろうか。謎。
www.hayakawabooks.comフランス・パリにある女性会館(シェルター施設)が舞台の小説。著者の前作『三つ編み』が空間を隔てた女性たちが繋がる話だったのに対し、今作は同じ場所を舞台に時間を隔てた女性たちが連帯する物語。短い現在形の文を畳み掛けるように連ねる文章で、主人公たちがずんずん進んでいくさまが描かれるのが熱くていい。